※クリックすると大きなサイズでご覧いただけます。
遂に2017年も最終月が到来間近なこの季節。クリスマスや年末年始などには、
宅配料理を食べる機会も多いかと思います。
食品のデリバリーサービスと言うと、そういったパーティ料理に近しいピザやお寿司、あるいはお蕎麦などがメジャーどころですが、近頃は昼食・夕食向けのお弁当や定食、特にヘルシーで栄養バランスに気を配ったものが人気を集めてきているそうです。
これは2017年の調査によれば、これまで主なユーザー層であった共働き・子育て世帯に加え、高齢者の利用が伸びていることが一因だとか。元々高齢者向けだった在宅配食サービスを始め、スーパーやコンビニの宅配もシニアをターゲットとしたメニューを充実させています。
今回はそんなデリバリーの広告、特に
手作り弁当を宅配するサービスをイメージして作成しました。
AB案には特に世代にまつわる要素は含みませんので、例によって直感的にお選びいただければと思います。
「手作り弁当のデリバリー」ということは、今回の広告でメインとして扱われるのは
「必ず人の手が介在する食品」です。
この条件下において、
「作り手の存在は見せた方が良いのか、消した方が良いのか」というのが今回のAB案の意図でした。
A案は「作り手の存在を見せる」方の案です。飾り気のない女性の手や木目やアイボリーの小物類で、「お母さん」のほっとするような印象を表現しています。また清潔感を出すために、なるべく机の上がすっきりしている素材を選びました。
「手作り弁当」のイメージとしては、受け取る方それぞれのお母さんの料理と深く結びついていることが多いと思われますので、こうした
『お母さん像』を採用することによって経験に訴えかける広告にしています。
なお今回は20〜30代のモデルを撮った写真なので、例えば30代40代の方にとっては『お母さん』を想起させるイメージにはなりにくいです。
広告を見せたいターゲットが決まっている場合は、もっと高齢のモデルさんの素材を使用した方が良いという場面もあるでしょう。
B案は「作り手の存在を隠す」方の案です。こちらは完全に
お弁当そのものとテーブルセッティングだけの勝負といった構成になりますので、写真の出来が広告の良し悪しを左右してしまいます。
今回は
「健康を気遣ってくれるお母さん」のイメージから
野菜を多く使い、かつ細やかな仕事が随所にちりばめられている素材を選んでいます。テーブルセッティングも、無造作に置かれた蓋やモノクロチェックのクロスが程よい日常感を醸し、
高級・特別すぎない雰囲気を作っていると思います。
B案は五感にフックすることを目的としているので、お弁当の見た目にこだわりがある商品でこそ、シズル感たっぷりに表現したいですね。
第12回投票の結果はこのようになりました。
コピーと合わせてストーリー性を持たせたB案が票を集めました。イメージナビスタッフからは、
中央ロゴの「北海道の形」は小さくてもすぐ分かるストレートな情報ですので、それ以外をすっきりさせても問題はないということかも知れない、という意見が挙がりました。
一方で札幌時計台のA案も少なくない割合を占めていますので、北海道の
定番な雪景色といえども、まだまだ魅力的に感じられていると言えるでしょう。札幌は既に氷点下を下回る日も多いですが、よければ是非一度は雪国の、凍てつく澄んだ空気を味わってみてください。