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日本人の食卓に欠かせない主食にして、どんな料理も受け止めてくれる名脇役のお米。炊飯器から漏れる炊き立ての匂いはそれだけでお腹の虫が鳴き出してしまうことでしょう。
お米は作る時に88の工程があるから、あるいは「米」という文字を分解すると88になるから、等と言った理由で、8/8や8のつく日は「お米の日」とされているそうですが、一年を通して私達に寄り添ってくれる食材です。
今回はそんなお米を主役にした
「ご飯とご飯のお供が食べられる」というコンセプトの架空のカフェを想定して広告を作成いたしました。
どっちの広告がより行きたい!と思うか、是非とも皆さんのお腹に聞いてみてください。
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今回のポイントとしては、広告業界では最早当たり前な演出である
「シズル感」に寄せた案と、テーブルウェアや構図など
「テーブルセッティング」に寄せた案という視点です。
グルメ情報をSNSや情報サイトで集めるのが主流になった現代では、それぞれに適した使い方があるため、
狙いたいターゲットや媒体等の条件によって選択するべきでしょう。
以下解説してまいります。
A案はストレートに「お米です!」という印象になるよう構成を行いました。
立ち上る湯気、お米の一粒一粒まで見えるアップショットは、シズル感を出すのに優れたド定番の構図です。
器や背景も飾り気のないものを選び、ご飯そのものを主役に据えました。
必然的にご飯以外の情報はほぼありませんので、
ご飯のおいしさを想起させることに特化し、「で、おいしいご飯食べに来ませんか?」というストーリーに続いていきます。
シズル感の強い広告は感覚に強く訴えることになるため、広告を受け取ってから実際の行動までの時間が短ければ短いほど効果を発揮します。「今行きたい!」に直結する街頭で見られる広告や、今日の夜ご飯どこに行こう?と探す先、例えば情報アプリ上などで向いているでしょう。
B案では被写体からはやや引いて、テーブル全体のセッティングを見せる構成です。
ご飯が入ったお茶碗、敷物、お箸、そしてテーブルといった要素を
バランスよく配置した計算された構図と、濃色の背景に
お茶碗が白い正円として浮かび上がるような色選びで作られた、見た目の美しさを重視した素材です。
この場合「他の料理の添え物ではなくご飯を食べるための場」というコンセプト自体を表現することとなり、
独自性や話題性をアピールする意図が強くなります。併せて、コピーも「えっどうして?」とフックになる内容にいたしました。
こちらは見てすぐ行くというよりは、「面白いから今度行ってみようかな」と記憶に残るための広告であり、家で眺めるグルメ雑誌の誌面広告、または情報がどんどん流れていくSNS上でのアピールで効果を発揮すると思います。