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日本の職人の技術は素晴らしい、という賛辞は国内外問わず言われ続け、既にジャパンブランドとして世界各国で高い評価を得ているのは否定するべくもないと思います。
しかしその後継者不足は深刻化する一方、もはや高齢の職人さんただ一人にしか作れない工芸品が日本には数多く存在すると言います。そんな苦境を象徴するように、最近はなんと求人サイト等にも「職人の後継者募集」と見られるようになりました。
この先ITが、脈々と受け継がれてきた技術を繋いでいく助けになれるのか、注目したいところです。
さて、今回はそんな
日本の職人さんの写真素材からAB案を作成いたしました。
コラムの表紙を想定した構成で、ほぼ同じ構図ですが今回の違いはかなり大きいですね。
例によって、直感でお選びいただければと思います。
ご覧頂いた通り、今回は「フルカラーとモノクローム」の効果を比べてみたいと思います。
今回のセレクトでは白黒ですが、黒い部分が赤でも青でも「モノクローム」です。一色刷りをご想像いただければ良いですね。
A案は白黒素材を使用したパターンです。
モノクロ、特に白黒になると受け取る情報量が減るため、独立したビジュアルというよりは背景画像のように、
デザインの一部として溶け込みやすくなります。画像を含めた画面全体で一つのデザインとして統一感を出したいときや、どちらかというとタイトルなどの文字情報を目立たせたいとき等には有効な選択肢です。
また色味がない分、形や動きに目が行きやすくなります。この写真であれば
仕上げを行う手元のエネルギッシュさを活かし、ダイナミックな印象を与えることもできます。
B案はほぼ同じ構図ですがカラーの写真を使用しました。テーマが職人なので、渋めの色合いのものから選んでいます。
A案に比べ画像部分の存在感が強く、
視線誘導としては画像優先になりやすいです。今回のように面積も大きいと尚更、画像がメイン要素となりますので、テキスト等のあしらいも画像を基準にすることが多いと思います。
また、カラーの方が情報が多いということはそれだけ
「何が写っているかすぐ分かる」ということで、ユーザーとの接触時間が長く取れるとは限らない媒体においては大きな利点です。近年、特にWEBは溢れるコンテンツや広告によって極彩色の世界を呈していますが、それだけユーザーが見慣れているということでもあります。目立ちたいのか、馴染ませたいのかといった目的によっても、色彩は重要な要素です。