イメージナビが拠点を構える札幌市では、今年もパシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(通称:PMF)が開催されます。
「ウェスト・サイド・ストーリー」の作曲で知られる指揮者、レナード・バーンスタインとロンドン交響楽団によって1990年に創立され、以後、クラシック音楽を中心に多くの若手音楽家の育成に貢献してきました。
3回にわたりお送りしてきた Editor’s Choice クラシック音楽特集の最後は、バーンスタインに至るまでの印象派や近現代の作曲家のイメージをご紹介いたします。
クロード・ドビュッシー |
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印象派に分類されるフランスの作曲家(1862-1918)で、「月の光」を含む「ベルガマスク組曲」や「アラベスク」といったピアノ曲や管弦楽曲が有名です。 また、交響詩「海」では初版のスコアの表紙に葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」の一部が使用されていたことなどからジャポニスムの影響を受けていたともされています。 |
カール・ニールセン |
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デンマークを代表する作曲家(1865-1931)で、同じ北欧のフィンランドの作曲家ジャン・シベリウスも同じ年に生まれています。 第4番や第5番をはじめとする交響曲のほか協奏曲や歌曲など多岐にわたるジャンルの作品があります。指揮者としてのレナード・バーンスタインが得意としており、数々の名演がのこされています。 |
エリック・サティ |
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「音楽界の異端児」とも呼ばれるフランスの作曲家(1866-1925)です。 「ジムノペディ」「グノシエンヌ」をはじめとする神秘的なピアノ曲が有名ですが、「胎児の干物」「犬のためのぶよぶよとした前奏曲」といった謎めいた題名の曲も多くあり、偏屈な人物とされていますが、クロード・ドビュッシーとは友人関係にありました。 |
モーリス・ラヴェル |
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革新的なバレエ音楽「ボレロ」で知られるフランスのバスク地方出身の作曲家(1875-1937)です。 そのほかの代表曲として「ダフニスとクロエ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」「スペイン狂詩曲」があり、他の作曲家によるピアノ曲のオーケストラ編曲を得意としたことでも有名です。 |
イーゴリ・ストラヴィンスキー |
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ロシアの作曲家(1882-1971)で、原始主義の影響を受けた革命的なバレエ音楽「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」で知られています。 オペラ「夜鳴きうぐいす」や管弦楽、室内楽でも幅広いジャンルで作品をのこしたほか、ピアニストや指揮者としても活躍し、アメリカのハーバード大学では講師も務めました。 |
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ |
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ロシアおよびソビエト連邦の作曲家(1906-1975)で、交響曲の分野では20世紀を代表する存在となっています。 交響曲第7番ではドイツ軍に包囲されたレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)で抵抗する市民を英雄的に描写し人気を博しましたが、この曲にはソ連によるプロバガンダの側面もあり評価は割れています。 |
レナード・バーンスタイン |
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ユダヤ系アメリカ人の指揮者・作曲家(1918-1990)でPMFの創始者です。 ブロードウェイ・ミュージカルで名声を得、特に「ウェスト・サイド・ストーリー」が有名ですが、交響曲、合唱曲、オペラでも作品をのこしています。 後進の育成にも積極的で、弟子には日本を代表する指揮者が名を連ねています。 |
指揮者、弦楽器、管楽器、打楽器が一堂に会し、時には100人以上の編成になるオーケストラは音楽の花形です。クラシック音楽を代表する交響曲のほか、オペラやバレエ、近年では人気の映画やアニメの曲が演奏されることもあります。大きなコンサートホールや開放的な野外ステージに響き渡る壮大な音の芸術を表現したイメージをご紹介します。
今年のPMFではバーンスタインの「キャンディード」、ニールセンの「木管五重奏曲」、ストラヴィンスキーの「火の鳥」、ショスタコーヴィチの「交響曲 第5番」などの演奏が予定されています。
演奏される曲目はPMFの公式サイトで確認できますので、興味のある演奏会をチェックしてみてはいかがでしょうか。
https://www.pmf.or.jp/