画像引用:Modern office with laptop and digital tablet on desk
ストックフォトサービスで広告や記事のイメージに合う写真を見つけた際、安全に使うための『著作権』についてご存じでしょうか。写真の著作権・肖像権と、望みの利用方法で使える各種ライセンスを詳しく解説します。
【目次】
・写真の権利とは
・エクストラ・ライセンスとは
・エクストラ・ライセンスを使ってできる事
・サーバー・ライセンスとは
・サーバー・ライセンスを使ってできる事
・著作権フリーになるわけではない
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画像引用:「著作権者」の見出し
写真の権利には、大きく分けて「著作権」「肖像権」の2つがあります。このうち「著作権」は、著作権法によって認められている権利です。「肖像権」には法律上の定めはなく、これまでに起こった裁判の判例から、権利として広く一般に認められています。肖像権とは、本人の承諾なく容貌などを撮影されたり、公表されたりしないという権利です。写真の権利としては、被写体となる人に属する権利のため、人物が写っている写真を使用したい場合に気をつける必要があります。一方、著作権は撮影者に属する権利であり、被写体が何の写真であっても発生するのです。人物のいない景色だけの写真を使用したい場合でも、著作権は必ず意識するようにしましょう。
著作権とは
著作権法では、著作物の権利を著作者が持っていることを明記しています。第2条に「著作物」とは「思想または感情を創作的に表現したもの」であり「文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」と規定があります。「創作的に表現」という部分から、写真は創作物に入らないのではないかと思われがちです。しかし、第10条で例として『写真の著作物』が挙げられていることから、肖像写真や風景写真、記録写真などの写真についても、法律で著作権が認められています。裁判となった場合には、創作的かどうかが問われることもありますが、創作性の有無について証明するのは困難であるため、写真の種類を問わず著作権を持つ著作物として取り扱うほうが安全です。
#「著作者人格権」と「著作権」
著作権は2種類に分かれ、1つ目は「著作者人格権」として、公表権・氏名表示権・同一性保持権があります。「著作者人格権」は、著作者個人に専属の権利であり、たとえ譲渡契約書を交わしても無効となる他者に譲渡できない権利です。2つ目は、財産権としての「著作権」で、写真を利用する際にかかわる複製権・頒布権や、二次的著作物の創作権(写真を加工して利用する場合)などがあります。財産権としての「著作権」は、利用形態ごとに細かく権利が定められ、契約により譲渡も可能です。
著作権は財産権として無許諾の利用を禁止することで、著作者の権利を守り、創作の促進を図ることを目的としています。著作権を持つ人・団体などの許可を得て使用することができれば問題のない法律です。重要なのは「著作物を利用する場合にどのような目的・利用範囲で許可を得ているか」を認識して、的確に利用することといえるでしょう。
ロイヤリティフリーとは
ロイヤリティとは、写真を使用する回数ごとに発生するライセンス料のことです。ロイヤリティフリーの場合、使用するたびにライセンス料を支払う必要がありません。一度購入すれば、何度でも・期間の定めなく利用可能です。ただし、ロイヤリティフリーの場合も、著作権や肖像権など購入した写真に関する権利は権利者に残ります。使用許諾の範囲内での利用を守り、著作権侵害にならないよう気をつけましょう。
ロイヤリティフリーの写真には、比較的安価に利用できることや複数の媒体での利用も可能というメリットがあります。使用の都度購入元に報告をする義務もありません。購入元でも写真の使用履歴を把握していないため、人気の写真の場合同時期に他社でも使用されている可能性がある点は意識しておくと良いでしょう。同じ写真が他社でも使われていないか気になるという場合には、後述するライツマネージドの写真を選ぶことも考えてみてはいかがでしょうか。
ライツマネージドとは
ライツマネージドとは、写真の利用目的・使用媒体・期間を、事前に申請して契約する方法です。利用料金は、いつ・誰が・どこで・どのように利用するかといった条件に合わせて決定し、写真の使用許諾も契約した範囲内で認められます。たとえば、ライツマネージドの写真を自社のWEBサイトのトップページに掲載したい場合を考えてみましょう。契約時に「いつからいつまで」「どの企業が(誰が)」「WEBページのどこに」掲載するかを決定します。決定した範囲内での使用に限られるため、契約期間が終われば写真の掲載も取り下げる必要がありますし、契約期間内でも企業のSNSなど他の場所での掲載はできません。
大きなメリットとして、契約条件が明確なため、購入元で写真の使用履歴を把握していることが挙げられます。競合他社で使用されたことのある写真を避けたい場合や、他業種であっても同時期に使用されていない写真を選びたい場合などに確認してから利用することが可能です。利用料金は契約条件次第となりますが、広告や会社の顔となるような目立つ場所で使用したい場合、最適な契約方法といえるでしょう。
ライツマネージドの場合も、通常ストックフォトサービスの使用許諾の範囲内での利用が条件です。なお、使用許諾の範囲外の利用をしたい場合、提供元のストックフォトサービスで「エクストラ・ライセンス」の設定がないかどうか確認してみてください。希望の利用方法が可能になるエクストラ・ライセンスの設定があれば、ライセンスを取得して利用することができます。
ストックフォトサービスのライセンス契約には、ロイヤリティフリーやライツマネージドといった使用許諾の範囲内で行う契約とは別に「エクストラ・ライセンス」というものが設定されている場合が多くあります。
エクストラ・ライセンスとは
ストックフォトサービスの写真を購入する際は通常、各サービスが独自に設定する使用許諾の範囲内での標準ライセンス契約となります。エクストラ・ライセンスとは、使用許諾以外の方法で写真を使用したいとき、素材1点ごとに追加のライセンス料金を支払うことで、使用範囲を広げることができる契約です。使用許諾範囲が各サービスで異なるように、エクストラ・ライセンスの設定も各サービスで異なります。使用許諾契約書を読んで判断に迷う場合や「この写真がこういう使用方法で利用できれば契約したいのに」と思った場合は、一度各サービスのユーザーサポート窓口に問い合わせてみるのもオススメです。条件によっては、対応可能な場合もあるかもしれません。
使用許諾の範囲外の用途で使用するための契約であるため、エクストラ・ライセンスを取得してできる事も幅広く存在します。
#商用利用
商用利用ができないストックフォトサービスで、写真素材を商用利用したい場合のエクストラ・ライセンスです。Tシャツやトートバッグ、ポストカードなど、代金を受け取って販売する商品にも、写真素材が利用できるようになります。自社ではイメージに合わせた素材が用意できない場合にも、撮影の時間や手間をかけずに済むため、比較的短い製作期間で効率的に完成させることが可能です。
#印刷物での利用
新聞、雑誌や書籍、パンフレット、商品パッケージなど印刷物での利用では、インターネット上で綺麗に表示するよりも高い解像度が必要とされます。美しく印刷できる高解像度の写真画像を提供してもらえるというエクストラ・ライセンス契約です。
#テンプレート配布
購入した写真素材を利用したテンプレートを作って配布するサービスは、写真の購入者であるサービス提供者だけでなく、サービス利用者であるエンドユーザーまでが写真素材を使用できる二次配布となります。購入者のみが利用可能という許諾範囲外の使用方法のため、禁止されている場合が多いでしょう。エクストラ・ライセンスで別途ライセンス料を支払うことで、テンプレートでの利用を可能にするサービスがあります。自社だけでは用意できない豊富な素材を利用することにより、魅力的なテンプレートを多数用意し、他社サービスとの差別化に繋げられる方法です。
#様々な要望に応えられるのが「エクストラ・ライセンス」の強み
インターネットや技術の普及・発展とともに、写真素材も既存の使用方法以外での需要が増えています。たとえば、SNSや動画配信サービスにおける画像使用やメディア添付、デジタルサイネージでの利用からハードウェアへの組み込み、企業のブランディング戦略での利用などが挙げられるでしょう。使用許諾範囲外での様々な利用ができるのが「エクストラ・ライセンス」の強みです。写真の利用方法に特別な希望がある場合は、対応するライセンス契約ができるかどうか一度問い合わせてみることをオススメします。
エクストラ・ライセンスの事例紹介
実際にストックフォトサービスで提供されているエクストラ・ライセンス契約には、どのようなものがあるのでしょうか。たとえば、ストックフォトサービスのimagenaviでの、2022年10月1日時点のエクストラ・ライセンス契約を紹介しましょう。CMS・ブログのテンプレート配信での利用なら、写真素材画像1枚あたり税込¥3,300〜、ハガキ印刷サービスでも、写真素材画像1枚あたり税込¥3,300〜となっています。どちらも例として、1年の期間中に50点以上利用の場合の価格設定です。また、販売商品のパッケージに使用する場合は、写真素材画像1枚あたり税込¥16,500〜で、価格設定は生産数が5万点以下の場合の例となっています。
#エクストラ・ライセンスでの契約事例
Web上で展開するホームページおよびバナーの作成サービスで、写真画像素材を利用するライセンス契約の事例があります。HTMLなどの知識がなくても、管理画面を通して記事や画像の登録・更新ができるCMSサービスで、ホームページやバナーを作成する際にエンドユーザーが選択可能な素材として使用するための契約です。同サービスのOEM提供と許諾契約も含み、1,782点の契約点数となる事例でした。
ストックフォトサービスの使用許諾契約では、通常使用できるのは購入した人のみに限られます。具体的には、パソコン端末1台、1人のユーザーでの利用が前提です。社内・部署内での利用など、複数のユーザーで写真素材を共有して利用したい法人向けには、サーバー・ライセンスという契約があります。
続いて、サーバー・ライセンスとは、同じ法人内であれば複数人・複数端末でも、写真素材が利用可能になる法人向けのライセンス契約です。個人向けの使用許諾では1台のパソコンにダウンロードして使用すると定められている写真素材も、一度ファイルサーバーなどにアップロードすることで複数人がLAN接続して使用できます。
ストックフォトサービスの使用許諾契約では、通常使用できるのは購入した人のみに限られます。具体的には、パソコン端末1台、1人のユーザーでの利用が前提です。社内・部署内での利用など、複数のユーザーで写真素材を共有して利用したい法人向けには、サーバー・ライセンスという契約があります。
サーバー・ライセンスとは
複数人で写真素材が共有できるサーバー・ライセンスを使えば、できる事の幅が広がります。特に多くの人がかかわる業務に有効です。
#距離の離れた別の事業所間でも共有できる
同じ法人内であれば、ビル内だけでなく距離の離れた事業所間でも、写真素材が同時に利用できます。各事業所でデータを共有して業務を進めることができるため、効率的です。
#ビジュアルコミュニケーションに役立つ
広告制作やTV制作、ゲーム開発などの制作現場では、目で見てわかりやすい資料を用意して、プロジェクトに参加するスタッフ全員の共通理解を深めることが大切でしょう。プロジェクトの立案時から資料に写真素材を使用することで、ビジュアルコミュニケーションを用いた業務進行が可能です。
サーバー・ライセンスの事例紹介
サーバー・ライセンスでの契約事例を紹介します。自社内での資料作成や簡単なチラシ・ポスターで使用するために、同一法人内の端末台数50台での共有使用を目的とした契約事例です。契約期間1年間で合計35タイトルの契約の内訳は、自社内のみでの利用分が30タイトル、他社と共有する利用分が5タイトルでした。
画像引用:都市の外観とネットワークイメージ
ストックフォトサービスで写真素材を購入しても、著作権フリーになるわけではありません。購入後も写真素材の著作権は、著作者(撮影者や制作者)に属しているのです。特に、ロイヤリティフリーの商品について、著作権フリーと取り違えて覚えている場合があります。それぞれのストックフォトサービスの使用許諾契約書で許可されている範囲内の「使用権を購入した」と考えるとわかりやすいでしょう。とりわけ、禁止事項や素材の使用可能範囲については、よく確認することで安心して使用できます。
#外国で撮影された写真にも著作権はある
著作権法は日本国内の法律ですが、外国の著作物にもその国での著作権が存在します。多くの国家間で相互に著作権を保護する条約を結んでいるため、他国の著作物を日本で使用する場合も、著作権を守る必要があるのです。主な国家間条約である「ベルヌ条約」「万国著作権条約」のどちらにも加入している日本は、2019年5月時点で277の国と著作権の保護関係にあります。
#「肖像権」もフリーになるわけではない
写真の権利では「著作権」とともに「肖像権」も、写真素材の購入でフリーになるわけではないため気をつけましょう。特に、実在の人物を写真のモデルにする場合、契約時点で使用できる広告や記事の内容について制限を受けることがあります。利用範囲を守らないとクレームに繋がる可能性があるため、よく確認してから契約・使用するのが安全です。また、使用者側のリスクとして、写真を使用したあとにモデルのスキャンダルが発覚する可能性もあります。写真使用後のクレームやスキャンダルは、実在する人物をモデルにした場合、リスクをゼロにするのが難しいかもしれません。
人物の写真を使用したいときには、AIによって架空の人物画像を生成できるサービスの利用を考えてみるのも良いでしょう。たとえば、実存するモデル同様のクオリティとリアルな存在感を持つバーチャルヒューマンの「INAI MODEL」といったサービスが挙げられます。幅広く活用できる非常に高い精度の人物画像でありながら、実在する人間ではないという点が大きなメリットです。実在人物モデルとの契約が難しい業種や広告でも利用しやすく、AIモデルなら写真使用後にスキャンダルが発覚するリスクもないためオススメできます。
著作権フリーとは?
本来の意味での著作権フリーとは、制作物や著作物に「著作権がない」「著作権を持つ人や団体が存在しない」状態をいいます。著作権のない素材であれば、誰でも・どのような目的でも・制限を受けることなく利用できると考えて良いでしょう。もっとも近い意味を持つのは「パブリックドメイン」です。
#パブリックドメインと、著作権の保護期間
パブリックドメインとは、社会の公共財産として誰でも利用できる状態の著作物のことです。著作物がパブリックドメインになる理由は、大きく分けて2つあります。1つ目は、著作者本人が、誰でも自由に使えるように著作権を放棄した場合です。2つ目は、著作権の保護期間が終了したため、著作物が社会の公共財産として誰でも利用できる状態になった場合です。「著作権」の保護は、申請が必要な特許権などと違い、著作物を創作した時点から自動的に発生します。著作権によって保護される期間は、原則として著作者の生存中と死後70年間が経つまでです。
ストックフォトサービスで広告や記事のイメージに合う写真を見つけた際、安全に使うための『著作権』についてや、写真の著作権・肖像権と、望みの利用方法で使える各種ライセンスを詳しく解説しました。 imagenaviで販売している画像コンテンツを使用許諾の範囲外となる用途でお使いいただける「ライセンスサービス」を是非ご利用ください。
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