出生率の低下が嘆かれていますが、具体的にどのくらいの数字が出ているかをご存知でしょうか。厚生労働省が発表した『平成29年人口動態統計の年間推計※1』によると、2017年の出生率は94万1000人で過去最低の数字となっています。対して死亡者数は約134万ですから、どんどん人口が減っているのが分かります。
また、文部科学省が発表した『平成28年度子供の学習費調査の結果について※2』には、”公立幼稚園,高等学校(公私立ともに)では前回調査から増加,私立幼稚園は減少。その他の学校種では前回からほぼ横ばい。”という一文があり、それぞれの年齢層で教育費にばらつきがあるのが分かります。
そして注目すべきは、「学校外活動費」への支出が進学に伴って増加しているという調査結果です。出生率は過去最低の数字にまで低下しているというのに、家庭が捻出する学校外活動費は増加している。子供の数に合わせて少なくなるはずの費用が増えているということは、つまり、子供ひとりにかける教育費は実質増加しているということになるのです。
両省の調査報告からは、一人の子供により質のよい教育を受けさせようと教育に力を入れる家庭が多い時代の流れを読み取ることができます。
子供の数自体は減っているので、学校や塾などは生徒を一人でも多く確保したいのが本音です。そしてお金を出す親も数多幾千存在する教育機関からどうやってベストな環境を選ぶかは悩みどころ。両者どちらにとっても広告の存在は重要にならざるを得ません。