イメージナビでは、専門性の高い海外のライブラリから提供された歴史画や君主の肖像画、当時の文献の画像など、貴重な歴史コンテンツを多数掲載しています。
特にヨーロッパ各国の王朝に関しては豊富な画像を取り揃えております。
その中でも、一度は名前を耳にしたことのある王や皇帝などそれぞれの時代を象徴する著名人に関連したコンテンツを王朝ごとにまとめてご紹介いたします。
▶ #01 15〜17世紀の神聖ローマ帝国
▶ #02 スペインのカトリック両王とポルトガル、大航海時代
▶ #03 イングランドのテューダー朝
▶ #04 イングランド・スコットランドのステュアート朝
▶ #05 フランスのヴァロワ朝
▶ #06 フランスのブルボン朝
この記事では、マクシミリアン大帝と妻マリー・ド・ブルゴーニュ、息子のフィリップ美公と狂女の異名をとる女王フアナ、スペイン王カルロス1世を含め多くの肩書を持つカール5世、芸術を振興したルドルフ2世といった、15〜17世紀の神聖ローマ帝国の皇帝たちとその親族をご紹介します。
神聖ローマ帝国の皇帝(在位:1508 - 1519)。
子にフェリペ1世とマルグリット・ドートリッシュがいる。結婚政策を行い、ハプスブルク家を繁栄に導く。通称は「マクシミリアン大帝」。
中世の終わりに活躍したこと、武芸に優れ文化を保護したことから「最後の騎士」とも称される。
ローマで戴冠式を行わなかった最初のローマ皇帝であり、以後、後継者たちもこれに倣った。
ブルゴーニュ公シャルルとイザベル・ド・ブルボンの娘。ブルゴーニュ公国最後の君主で、後に神聖ローマ帝国の皇帝マクシミリアン1世の王妃となる。彼からダイヤモンドの指輪を贈られたことが婚約指輪の起源ともいわれている。
フィリップ美公(フェリペ1世)の母だけあって絶世の美女として知られ、「我らが姫君」と慕われていた。
カスティーリャ女王フアナの夫で、ブルゴーニュ公としてはフィリップ4世。マクシミリアン1世とマリー・ド・ブルゴーニュの子。
美男子として知られ、「フィリップ美公」の異名を持つ。子にマヌエル1世妃およびフランソワ1世妃レオノール、ローマ皇帝カール5世(スペイン王カルロス1世)、イサベル、ローマ皇帝フェルディナント1世、マリア、カタリナがいる。
カスティーリャ女王(在位:1504-1555)。
カトリック両王として知られるカスティーリャ女王イサベル1世とアラゴン王フェルナンド2世の子で信仰が厚い。
夫であるフェリペ1世との不和などが原因で精神状態が悪化、カスティーリャは長男カルロス1世との共同統治となり、父によって40年以上にわたり幽閉された。通称は「狂女フアナ」。
神聖ローマ帝国の皇帝(在位:1519-1556)。
スペイン国王としてはカルロス1世。ブルゴーニュ公シャルル2世、イタリア王カルロ5世など数多くの肩書を持ち、広大な領土を治めた。
フェリペ1世とフアナの長男で、母フアナの幽閉に伴い共同統治を行う。フランス王フランソワ1世とは長年にわたりライバル関係にあり、宗教改革やオスマン帝国への対応にも追われた。
神聖ローマ帝国皇帝(在位:1556-1564)で、ボヘミア王、ハンガリー王でもある。
フェリペ1世とフアナの次男で、神聖ローマ皇帝カール5世の弟。スペインでの名前は「フェルナンド」。妻アンナ・ヤギエロとの間に15人の子供がいる。皇帝として即位する前にはオスマン帝国に抵抗し、即位後にはカトリックとプロテスタントの融和を図るなど長期の平和を築き上げた。
神聖ローマ帝国皇帝(在位:1564-1576)で、ボヘミア王、ハンガリー王でもある。
フェルディナント1世とアンナ・ヤギエロの子でルドルフ2世の父。妻マリア・デ・アブスブルゴとの間には後の皇帝を含む16人の子供がいる。
カトリックを象徴する神聖ローマ皇帝でありながら即位前からプロテスタント派に理解を示し、即位後は信仰の自由を認めた。
神聖ローマ帝国皇帝(在位:1576-1612)で、ボヘミア王、ハンガリー王でもある。
マクシミリアン2世とマリア・デ・アブスブルゴの子。オスマン帝国との長期の戦争が原因で国内各地に反乱を招くなど政治家としての評価は低いものの、学問や芸術の庇護者として知られ、ジュゼッペ・アルチンボルドをはじめとする多くの芸術家を見出した。