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暮らしの習慣や民族の歴史などが反映された世界各国の民族衣装をご紹介

画像引用: Multi-ethnic people in traditional dress

特別な日を迎えるとき、民族衣装に身を包むという習慣は世界中にあります。大切なお客様をもてなすときも民族服を着ることは多いものです。今回は、民族衣装について説明したうえで世界の主な民族服を紹介します。

【目次】
そもそも、民族衣装とは
世界中の民族衣装をご紹介
世界の民族衣装の素材を広告利用(商用利用)する際のまとめ
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そもそも、民族衣装とは

そもそも、民族衣装とは

画像引用: Ethnic-ethnic people in traditional dress dancing


そもそも、民族衣装とはどのようなものを指すのでしょうか。洋服が普段着となった現代において、海外の民族服となるとどのようなものが該当するのか判断が難しいものもあります。では、はじめに民族衣装とは何か基本的なことを説明していきます。

#民族衣装は、アイデンティの象徴

民族衣装とはethnic costumeと呼ばれるもので、人種や言語、歴史、さらに宗教や文化などの面で同質性を持つ集団が着用する衣装のことです。普遍的であることも特徴の一つであり、その民族の間では古くから長きにわたって着用されてきた衣装を指します。そのため、民族衣装はアイデンティティの象徴であると考えていいでしょう。アイデンティティとは、自分が自分であることを認識し、社会から価値を認められていると感じられることです。

#世界各国の気候、習慣、ルーツが知れる

民族衣装は、その地域での暮らしに適した素材やデザインが採用されていることもあります。歴史や生活様式を反映しているケースや信仰に由来しているケースなど、さまざまに分かれます。そのため、民族衣装を見るだけでどういった人物なのか、どのような地域で暮らす人なのか判断することも可能です。気候や習慣、その民族の歴史、もしくは家のルーツを知ることもできます。

世界中の民族衣装をご紹介

世界中の民族衣装をご紹介

画像引用: Global village concept vector illustration


ここまでの説明を踏まえたうえで、ここからは世界の主な民族衣装を紹介していきます。

#【日本】和服

【日本】和服

画像引用: 路地を散歩する着物姿のカップル


日本の民族衣装といえば和服です。一般に着物とも呼ばれるもので、長着(ながぎ)ともいわれる小袖のものを指します。長着は、足首まで丈がある着物のことです。小袖とは、袖口を狭く縫い詰めて小さめの袖にしたもので、主に普段着として着用される着物がそれに当たります。そもそも、和服は飛鳥・奈良時代に中国大陸から導入された服がもととなり、平安後期に入って日本化したとされています。さらに、鎌倉・室町時代に簡易化したものが、江戸時代に入って現代にも伝わる形に大成したものです。

そのときどきの流行はあるものの、帯の結び方や着付けに必要な小物類、礼装時に着用する種類など基本的な部分は江戸時代から現代に至っても大きく変わることはありません。和服で礼装として着用するものは、振袖や江戸褄(えどづま)とも呼ばれる黒留袖、色留袖、羽織袴などがあげられます。一般にいわれる紋付袴とは羽織に家紋を入れたもので、格式のある礼装向けの羽織袴を指す言葉です。なお、紬や小紋柄のような普段着でなければ、家紋を入れることでどれも格式を上げることができます。

#【韓国】 韓服

【韓国】 韓服

画像引用: Korea,Seoul,Namdaemun Market,Display of Korean Hanbok Dresses


韓服とは、一般にチマチョゴリと呼ばれる衣装のことで、韓国や北朝鮮で着用される民族服です。チョゴリ(襦)と呼ばれる胸の前で紐を結ぶ丈の短い上着と、チマ(裳)と呼ばれるスカートを組み合わせることで成立する民族服で、女性が着用する民族衣装のことです。チマは丈が長く、裾にかけて広がるようにボリュームがあるため、一見して日本の袴と混同する人もいるかもしれません。

チマは巻きスカートになっており、袴とは基本的な作りが違います。日本の袴は、左右が筒状になって分かれている馬乗袴(うまのりばかま)というパンツのようなタイプと、左右に分かれていない行灯袴(あんどんばかま)と呼ばれるスカートのようなタイプがあります。チマの方はスカート状のみで、巻いて着用するのが基本的なスタイルです。男性のチョゴリは、女性より丈がやや長めに作られています。そして、上衣にはツゥルマギ(周衣)と呼ばれる外套を着用するのが一般的です。この周衣については、女性の衣装にも見られます。

#【中国】 チャイナドレス

【中国】 チャイナドレス

画像引用: Happy bride and groom


チャイナドレスが生まれたのは1920年で、清の時代にいた満洲族の衣装が原型になったといわれています。そもそも、清朝の成立の際に誕生した胡服(こふく)と呼ばれた民族服は、パオやサンと呼ばれる上衣とクーツーと呼ばれるズボンの組み合わせが基本スタイルです。その後、チョッキを着用するなどスタイルがやや変化した時期もありましたが、現代の中華人民共和国になってからはもとのスタイルに戻る傾向が見られています。

女性が着用するチャイナ服も、かつては上下に分かれたスタイルもありましたが、その後はワンピースの形に変わっています。チャイナドレスはベトナムのアオザイにデザインが似ており、体のラインにぴったり沿ったフォルムやサイドのスリットなどが主な特徴です。

#【インド】 サリー

【インド】 サリー

画像引用: Indian mother and daughter in traditional clothing


インドの民族衣装といえば、女性はサリーが知られています。女性がサリーをまとうときは、まず丈が短く体にぴったりフィットしたチョリと呼ばれるシャツを着用します。そして、ガーグラと呼ばれるスカートを履いてからサリーを身につけるのが基本的なスタイルです。サリーは、色や柄のバリエーションが豊かで、落ち着いた色味のものから華やかなものまで幅広く見られます。

サリーは、もともとはヒンドゥー教徒の女性服であり、実際には地域によって着用方法に違いがあります。インドの女性といえばサリーの印象が強いかもしれません。ところが、日本貿易振興機構(ジェトロ)がインド政府商工省Japan Plusの協力で発行している「インドスタイル」では、現代では中間層以上のインド女性のほとんどはサリーを日常用として着ていないと紹介しています。そのため、冠婚葬祭時の特別な衣装という位置づけになっています。なお、男性はチョガと呼ばれるチュニックに細身のシルエットのズボンを合わせ、頭にはターバンを巻くのが基本的な民族衣装です。

#【ベトナム】 アオザイ

【ベトナム】 アオザイ

画像引用: Full length front view of mid adult woman wearing ao dai dress and
conical hat standing on foot bridge looking away, Hue, Vietnam


アオザイという言葉には、長い着物という意味があります。その名の通り、アオザイはサイドにスリットが入った長い丈が特徴的です。丈の長い上衣の下には丈の長いパンツを合わせるというスタイルが基本となっています。アオザイの起源については、実は正確な記録は残されていません。ただ、歴史的背景から西暦初期に登場したという見方が歴史研究者の間では統一されています。

アオザイに使われるのはコットンやシルクなどで、高温多湿なベトナムの気候でも快適に着られるよう、通気性の良さが優先された素材です。マオカラーと呼ばれる立ち襟がついたアオザイもあれば、襟はなくすっきりしたデザインのアオザイもあります。一人ひとりのサイズに合わせてオーダーメイドされるのが基本ですが、両サイドのスリットと長い丈、体のラインに沿ったシルエットという基本的な特徴が変わることはありません。

# 【アジア】サロン

 【アジア】サロン

画像引用: female pilgrims in colourful sarongs at kumbh mela in haridwar, india


サロンとは、東南アジアに位置するマレー半島からインドネシア諸島までの広範囲にわたる地域で着用される民族衣装です。腰布とも呼ばれるもので、男女ともに腰に巻くという形で着用します。布の幅は1mほど、長さは2から4mほどのものが多く、サイドや上部などにひだを作ってスカート状にします。

サロンの原型はカインと呼ばれる下ばきであるといわれており、それが発達したことで表向きの衣装として着用されるようになったという説が一般的です。着用方法も独特ですが、サロンに使用される布は織や染め、模様などが多彩なことも特徴としてあげられます。基本的な巻き方は男女で違いがあるだけでなく、地域によっても違いが見られます。

#【中東】ヒジャブ

【中東】ヒジャブ

画像引用: Young woman sitting by man using laptop


ヒジャブは、女性の民族衣装のことで、サウジアラビアの西岸側に位置するジェッダという地域でよく見られます。ヒジャブとは、頭部に巻くスカーフのことです。特徴としては顔だけを出すというもので、髪はすべて隠すという巻き方になります。ヒジャブとは、アラビア語で覆うという意味を持っています。

ヒジャブは、イスラム文化圏の女性が頭部や体を覆うために用いますが、地域によって頭部だけ覆う場合もあれば、肩まですっぽり掛ける場合、または目と手足以外は覆うなどさまざまです。また、顔全体を隠す布は二カーブと呼ばれますが、二カーブとヒジャブを組み合わせる場合もあれば、この2つが一体化したものもあります。

#【中東】ブルカ

【中東】ブルカ

画像引用: Woman wearing burka


イスラム教徒では「女性の髪や肌などは大切な相手だけに見せるもの」という教えがあります。ブルカは、イスラム教徒の女性の民族衣装で、顔や髪はもちろん、全身を覆うように着用する布状の民族服です。顔も全体的に外部から見えないように覆うため、目の部分は網状の布が使用されています。

ただし、この状態だと、知らない人から見れば実際の中の人物や表情などはわかりません。そのため、国によっては着用を禁止する動きも出ています。また、外出の際は女性の顔や髪を一切見せないというイスラムの教えに対し、抑圧的な印象も持たれがちです。さまざまな考えと信教とがぶつかり、ブルカについては議論されることも増えています。

#【中東】サウブ

【中東】サウブ

画像引用: Middle eastern man wearing traditional clothes on desert dune, Dubai, United Arab Emirates


中東で着用される男性用の丈の長い民族衣装は、カンドゥーラと呼ばれます。カンドゥーラは、長袖に足のくるぶしまで覆えるほどの長さがあるのが特徴で、暑さから身を守るという目的を持った民族服です。そのため、一般的には白系の淡い色で作られています。バーレーンやサウジアラビアではトーブやサウブ(サーブ)という呼び名もあり、地域によっても名称はさまざまです。

また、UAEの場合は襟がなく、ボタンが3から4個正面に付いているものも見られますが、サウジアラビアになるとマオカラーのような立ち襟が付いたタイプも見られます。このように、細かい装飾やデザインは地域によって違うのも特徴です。ただし、長袖で丈が長いという基本的な特徴は変わりません。基本的には白系で作られますが、サウジアラビアの西岸にあるジェッダなどでは刺繍やデコレーションが施されているものもあります。

#【中東】クフィーヤ

【中東】クフィーヤ

画像引用: Bedouin in National dress standing in the desert, portrait, Wahiba Sands, Oman


クフィーヤは、中東の男性が頭部を覆う装飾具のことで、帽子のような役割を持っています。一般にはクーフィーヤとも呼ばれています。クフィーヤは、男性が頭にかぶるスカーフのような布のことで、色のバリエーションが豊富です。クフィーヤは、専用のベルトのようなもので押さえる形にするのが一般的で、アラファト議長がかぶっていた白黒のものといえばわかりやすいかもしれません。また、この色の組み合わせのものをクフィーヤと呼ぶこともあります。

クフィーヤはカラフルなものが多いですが、UAEやクウェート、カタールでは真っ白なタイプのものはゴトラと呼ばれるなど、地域や色、素材によっても呼び方が変わります。

#【ドイツ】レーダーホーゼン

【ドイツ】レーダーホーゼン

画像引用: Germany, Bavaria, Mittenwald, traditional carnival procession


レーダーホーゼンとは、Lederhoseと表記されるドイツの民族衣装で、男性が着用する半ズボンのことです。主にバイエルン地方で着用される民族服のことをいいます。胸当てのついた釣りズボンで、膝上の丈になっているのが特徴です。ドイツ大使館が発行する「YOUNG GERMANY」でも、日本で開催されるドイツのイベントにレーダーホーゼンを着用して参加する広報部長の記事が取り上げられています。

愛知学泉大学の高橋教授による「南ドイツにおける民族衣装とその継承」では、男性はシャツに半ズボン、ベスト、ジャケットというスタイルがドイツの民族衣装の基本とされています。対して、女性の場合はブラウスにスカート、胴着、エプロンが基本で、ブラウスは薄手のものが一般的です。なお、女性の胴着やエプロンは宗教や年齢、地域、未婚か既婚かでも刺繍や柄が異なります。

# 【ドイツ・オーストリア】ダーンドル

 【ドイツ・オーストリア】ダーンドル

画像引用: Germany, Bavaria, Garmisch-Partenkirchen, Bavarian Festival, Girls in Traditional Costume


ダーンドルとは、オーストリアやドイツのバイエルン地方で着用されることが多い民族服を指します。もしくは、その形に似せて作られた女性用の服のことです。上半身は体のラインに沿ってぴったりしており、スカート部分はギャザーが寄せられてゆったりとした作りになっています。ウエスト部分で絞ることで上半身とのメリハリができるのがダーンドルの特徴にあげられます。

ダーンドルは、ディアンドルという呼び名もあり、ブラウスと胴着とを組み合わせるのが基本的なスタイルです。ブラウスはパフスリーブになっているタイプが一般的で、ブラウス自体がぴったりしているというわけではありません。体にフィットさせる役割を持っているのは上から着る胴着で、これがウエストで絞られ、ふんわりしたスカートのラインを作っています。

#【スコットランド 】キルト

【スコットランド 】キルト

画像引用: France, Cher (18), Sologne, Aubigny-sur-Nere, the Jacques Coeur road,
City of Stuart, the Franco-Scottish festival.


キルトは、スコットランドの高地人が着用する民族衣装です。タータン地の布で作られており、チェックの柄は氏族ごとで違います。キルトは男性の民族衣装で、膝丈の巻きスカートとして1枚の布を腰に巻いて着用します。そもそも、キルトは布の一方の端を肩に掛ける形で着用されていました。この肩に掛けるスタイルはプレードと呼ばれます。17世紀に入るとプレードとスカートが分けられるようになり、現代のスタイルに定着しています。

世界の民族衣装の素材を広告利用(商用利用)する際のまとめ

今回は「世界の民族衣装」をご紹介いたしましたが、撮影の著作権や肖像権の扱いが、各地域の法律や条例によって異なります。モデルを含めた民族衣装の写真を商用利用する際は、必ず写真の提供者や撮影場所、他人の姿(肖像)が映りこんでいないか事前確認を行いましょう。 不安を抱えている場合は、ぜひ imagenavi の「ライツクリアランスサービス」をご利用ください。


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